駅南広場をキャンドルで彩る「NIIGATA キャンドルガーデン」実行委員長インタビュー


今年で9回目となる障がい者就労支援プロジェクト「NIIGATA キャンドルガーデン」が、9月22日(土)に新潟駅南口中央広場で開催されます。

障がい者施設で作られたキャンドルが会場を彩り、幻想的な雰囲気に包まれるこのイベントについて、実行委員長の肥田野正明さんにお話を聞きました。


このイベントが始まったきっかけを教えてください。

このイベントはNPO法人のにいがたエキナン会が主催しているんですけど、新潟駅南口の広場整備が始まるにあたって、広場の活用方法を考える会議が何度も行われたんです。ただ広場ができるだけだとつまらないですし、完成したものに対してお披露目イベントをやって「良かったね」で終わるんじゃなくて、「継続して市民が集えるような仕掛けができないかな?」というところからこの事業が始まりました。


障がい者が作ったキャンドルを並べるというのは、肥田野さんのアイデアですか?

そうですね。なんとなく、いろんなところでキャンドルが作られているという事前情報を持っていたので提案させていただきました。でも実際にキャンドルを使ったイベント自体がスタートしたのは、広場が整備されてから2年目の年なんです。1年目はちょっとしたお祭りみたいなことを実施したんですけど、それだと特色もないし長く続くわけがなかったので、企業が参画できる仕組みがないとダメだなと思って。それに、ただ「キャンドルを買う」ということでは企業の皆さんが参加しにくいので、協賛金額に応じた数のキャンドルを施設に作ってもらい、そのキャンドルに付けるホルダーに協賛企業のロゴマークを入れて、企業PRを兼ねた支援を行なっていくという仕組みにしました。


運営していて大変なことはありますか?

やっぱり天気ですよね。雨が降ったら終わりですから。小雨程度なら決行するので、幸いこれまで延期になったことが1回もないんですけど、他の都市だと屋根があって全天候型でイベントができる場所も結構あるので、「やっぱり屋根付きの広場がいいよね」とか、いろいろアイデア出しをしたこともあるんですよ。でも「それはそれで開放感がないね」っていう意見とかもあって。まあ最終的には予算の問題です(笑)。

やりがいを感じることはありますか?

継続することって凄く大変で、いろんな人が関わってくるんですけど、このイベントはみんなが楽しみにしているんですよね。「来年はどうするんですか?」とか、事前にも事後にもいろんな問い合わせが来るんです。いろんな人たちが期待しているし、中には「このイベントを楽しみに1年間準備しているんです」なんて声もあったりして。頑張って継続していかないと、と思います。


来場者の反応はどうですか?

「いいね」とか「和むね」とか「楽しい」とか、いろんな声を聞きますね。そんなに大きな会場じゃないので、直接来場者ともコミュニケーションが取れるんです。来場者の数も、初めの頃に比べたらかなり増えましたよ。今はSNSで検索するとたくさん投稿も見かけます。それから、出店している人からも空間を気に入っていただいて、「また出たい」という声をたくさんいただいています。今回も新規の出店団体が2つくらいあったかと思います。障がい者施設ではキャンドル以外にも、お菓子や雑貨などいろんなものを作っていたりするので、一般人の目に触れる良いきっかけになるかなと。


見どころはありますか?

毎回ガールスカウトの子供たちが手伝ってくれるので非常に助かっていて、彼女たちはお手伝いをするだけでなく出店の目的もあるので、彼女たちの活動も見どころになっています。あと、最初は設営する側と参加する側の2つの立ち位置に分かれるかなと思っていたんですけど、最近では参加者も片付けをしてくれるんですね。記憶に新しいところでいうと、W杯の試合後に日本人サポーターが会場のゴミ拾いをして話題になりましたけど、そんなようなことが駅南でもすでに行われているんです。ああいう光景は見ていて美しいですよね。そんな風にだんだんと市民に周知されて凄く期待されるイベントになってきているんですけど、中心になって動いているメンバーが増えないので、もしスタッフとして一緒に運営をやってみたいという人がいればご連絡ください。すぐスタッフになれますよ(笑)。大歓迎です!


ステージイベントも開催されますよね?

キャンドルを並べて写真を撮っておしまいなのではなく、やっぱり少しでも長く広場に滞在していただきたいので、ステージイベントも取り入れています。昔はファイヤーダンスなどをやったこともありましたが、試行錯誤の結果、会場の雰囲気に馴染んだアーティストの音楽イベントに落ち着いたという感じですかね。


今後の展望はありますか?

単なるイベントではなく、事業戦略の一環として参加してくれる企業が出てくるくらいにまで発展するといいなと。例えばですけど、多様性を学ぶ教育の1つとして、協賛してくださる企業の社員さんが一緒になってキャンドルを並べたりだとか、障がい者と触れ合う場になったりだとか、そういうものにしていきたいですね。

今年は約2,000本のキャンドルが用意される予定。点灯作業は飛び入り参加もOKとのことなので、みんなでキャンドルの庭を完成させましょう!

INFORMATION

NIIGATA キャンドルガーデン2018
日程 : 9月22日(土)
時間 : 17:00(キャンドル点灯)~21:00(消灯)
会場 : 新潟駅南口広場
HP : http://niigata-ekinan.com/candle-garden/index.html